ざっくり歴史をシェアします。
📍スタートライン:戦後の「特殊学級」
戦後の学校制度再スタート(1947 学校教育法)前後、通常学級で学びに大きな困難がある子どもを少人数で学ばせる「特殊学級」が各地で試行されました。
東京・渋谷区立大和田小学校の設置が初期例として語り継がれています。
📈1960〜70年代:制度が整い全国に拡大
1960年代に入ると国がガイドラインや運営規程を整備し、知的障害のある子ども向けの学級が各自治体に広がりました。「学級として正式に設置してよい」道筋ができたことで、都市部から地方へと設置が進みます。
文部科学省
🏫1979年:養護学校(現・特別支援学校)就学義務化
重度の場合は養護学校で、軽度~中度の生徒は小中学校内の特殊学級で―という二本立てが定着。ここで「交流および共同学習」の考え方が広がり、行事や授業を通常学級と一緒に行う道が開けました。
文部科学省
🧭1990年代:個別化がキーワードに
個々の子どもの学びを調整する「個別の教育計画」づくりが普及し、学力・生活・社会性を総合的に育てる方向へ舵が切られます。従来の一律カリキュラムから、目標や内容を柔軟に組み替える実践が増えました。
文部科学省
🔁2007年:名称が「特別支援教育」へ
学校教育法等改正で「特殊教育」から「特別支援教育」に転換。盲・聾・養護学校は「特別支援学校」に、学級は「特別支援学級」に整理され、障害種別を超えて支援を組み合わせる考え方が明確になりました。
文部科学省
🎒いまの知的障害特別支援学級(ポイントだけ)
知的障害のある生徒が少人数で、教科内容をかみ砕いて学びながら、自立に必要な生活スキル・コミュニケーション力を育てる場。必要に応じて下学年の内容に置き換えたり、特別支援学校の教材を使ったりして編成できます。
文部科学省
👩🏫学級規模と環境づくり
学級編制は原則 8 人以内が標準(自治体裁量で弾力化可)。
国は教室環境・ICT整備に補助枠を設け、段差解消・拡大提示・読み上げ機能などの整備を後押し中。
文部科学省
🔮これから:AI・ICTで“学びの可視化”時代へ
達成度を記録する AI ドリルや、欠席時に家庭からアクセスできるオンライン教材の研究が進行。学級と家庭、地域の学びの場がデータでつながることで、子どもの「できた!」が積み上がりやすくなると期待されています